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クリエイターや研究者が実践する「おうちでできるSTEAM教育」前編

新型コロナウイルス感染症対策の影響により、自宅学習の機会が増えた昨今。

「子どもだけでじっと座っていられない」
「どう勉強させていいか分からない」
「ふと気づけば毎日ゲームやYouTubeばかり、これでいいの?」

巷のSNSには、そんな声が溢れています。そもそも、学習って何なんでしょう? 与えられたドリルや課題をこなすことだけなのか。学校ってどんな場所だったのか。こんな状況だからこそ、「学び」を考え直すチャンスかもしれません。

科学やテクノロジー、そしてアートの思考や感性を育てる「STEAM教育」をご紹介する本連載。今回はクリエイターや研究者の方々が実践する、「自宅でできるSTEAMな学び」についてアンケートを実施。皆さんの自宅では、どんな学びが始まっているのでしょうか?


CASE1:
自宅でテレビ番組を制作!
(勉強家・兼松佳宏さんの場合)

自身の肩書きを「勉強家」と名乗り、さまざまな学びを提案する「グリーンズの学校」学長の兼松佳宏さん。いま小1の長女とハマっているのは、「Eテレ5分番組」のような動画制作とのこと。

「ウクレレ、しりとり、大喜利など、家族それぞれの普段の遊びを活かしながら、そのコンテンツを番組風に仕立てた動画を家族限定で公開しています。ナレーション録音や動画編集など番組制作の裏側を一緒に体験。続けていくと、『次にどんな番組を作ろう?』という気持ちになってくる」

と兼松さん。

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↑ 兼松家の番組制作の様子。

なるほど、さすがは「greenz(グリーンズ)」というウェブマガジンの編集長をされてきた兼松さん。メディアというプラットフォームがあれば、どんなコンテンツも盛り込めるし、その内容をどう伝えるかを編みだすことで、また思考が広がる。メディア制作の課程にたくさんの学びがあることを、お子さんに伝えているのかもしれません。

お子さんもいまでは立派な番組出演者。最初はカメラの前で話すのが不慣れだったけれど、次第に自らナレーションをするようになり、さらには普段見ているテレビや動画の裏側を想像できるようになってきたそう!

CASE2: 
身近なもので科学実験(会社経営者・岡本真梨子さん)

発達心理学の研究職にはじまり、現在は心理学を軸としたコンサルティングや、人材・研究開発などの事業を行う、会社経営者の岡本真梨子さん。毎日パワフルに活動する岡本さんは、2人のお子さんとも楽しい学びの日々を送っています。

そんな岡本さんのご家庭では、身近なものから手を動かして「実験」を試みることが最近のテーマ。スライム作りからレゴでしりとり、工作、ときには巨大プリンづくりに挑戦することも。オンライン学習にも取り組む一方で、自ら手を動かすことが子どもたちを夢中にさせる秘訣とのこと。

「創意工夫しながら楽しんでいて、遊び方も豊かで、子どもは遊びの天才だと改めて思いました」

と語る岡本さん。日常にあるものでも「モノづくり」や「科学実験」だと思って挑めば、たくさんの工夫や観察が生まれてくるようです。

さらにその実験を通して、お子さんたちは「なぜだろう?」「どうしたらうまくいく?」と考えていくそう。この問いこそが、学びの原点だといえますね。


CASE3:
「マイクラ」や「Netflix」からマイワールドを創造する(アーティスト・草野絵美さん)

ミュージシャンでもあり、マルチメディアアーティストとして活躍する草野絵美さん。小2の長男との学びの日々はとてもクリエイティブ。

お子さんを持つクリエイターから絶大な支持を集めるゲーム「Minecraft(通称マイクラ)」に、目下夢中とのこと。自由にブロックを配置して建築をしたり、サバイバル生活を楽しんだりできるこのゲーム。草野さんが注目しているのはどんなところなのでしょうか。

「限られた『Minecraft』の物質を規則的に組み合わせて、無限に世界を広げていくのはプログラミング思考にも似ています。自宅の間取りなど、親の頭の中にも設計図があるものを一緒に作っていくと、協力し合えて楽しいです」

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↑ 自宅を再現したという「Minecraft」の画面。すごい精度!

「Minecraft」はゲームの世界で終わらないのもポイント。「フィジカルの世界でもブロック遊びがはかどるようになりました。例えばアイロンビーズや折り紙で『Minecraft』の世界を作ったり、家にあるもので見取り図を作ってみたり、空間認識能力が高められている気がします」

さらに草野さんは、「Netflix」で配信されるSTEAM番組をくまなくチェック。最近は、「惑星はどこから来たの?」「人の見た目がちがうのはなぜ?」など、子どもたちの好奇心に答えてくれるキッズ向け番組『ストーリーボットにきいてみよう』をお子さんと一緒に鑑賞しているそう。

また鑑賞にとどまらず、そこで学んだことをイラストに描いて、クイズにしたりも。学びをビジュアライズすることで、さらに気付きや問いが生まれるキッカケになりそうですね。

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↑ 番組で得た気付きをイラスト化した様子

(後編に続く)

塚田有那(ARINA TSUKADA)

編集者、キュレーター。世界のアートサイエンスを伝えるメディア「Bound Baw」編集長。一般社団法人Whole Universe代表理事。2010年、サイエンスと異分野をつなぐプロジェクト「SYNAPSE」を若手研究者と共に始動。16年より、JST/RISTEX「人と情報のエコシステム」のメディア戦略を担当。近著に『ART SCIENCE is. アートサイエンスが導く世界の変容』(ビー・エヌ・エヌ新社)、共著に『情報環世界 - 身体とAIの間であそぶガイドブック』(NTT出版)がある。大阪芸術大学アートサイエンス学科非常勤講師。
http://boundbaw.com/
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